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謎の一般ゴルフ研究家(通称パンゴル)が、ゴルフメカニクス/メカニズムについて会話形式でお送りする、ゴルフエンターテイメントです。

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【乳酸その2】乳酸をエネルギー化する栄養素

ゴルフ筋トレ

乳酸をエネルギー化するには条件がある

“乳酸は疲労物質ではなくエネルギー源である”これについては【乳酸その1】として以下の記事を書きました。

 

おさらいとして簡単に説明すると、①解糖系で糖が代謝されるとピルビン酸と乳酸が生成されるが、②生成された乳酸はピルビン酸に戻り、③ミトコンドリア内で酸化され代謝される、という流れです。

ただし、私はこの反応がスムースに進行するには条件があって、タンパク質はもちろんのこと、ビタミン・ミネラルの微量栄養素が満たされているとき、乳酸はエネルギー源となり得ると考えています。(というか、体の中での代謝はなんでもそうですが)

 

乳酸をエネルギー化する具体的な栄養素は何なのか。故三石巌氏の分子栄養学を発展させた精神科医、藤川徳美先生の著書「すべての不調は自分で治せる」を交えながら見ていきたいと思います。

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エネルギー代謝に必要な栄養素と不足したら起こること

藤川先生の著書「すべての不調は自分で治せる」に記載されているエネルギー代謝図。これが最もわかりやすいと思います。

グルコースからの経路と脂肪酸からの経路、2つ載っていますが、本記事で扱っているメインフローはグルコースからの経路です。

(「すべての不調は自分で治せる」P87より引用)

 

ミトコンドリアの枠内に記述されている栄養素をご確認ください。

<ビタミン>

  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ナイアシン
  • パントテン酸
  • αリポ酸(ビタミン様物質)

<ミネラル>

  • マグネシウム

 

もし、上記のビタミン・ミネラルが不足していたらどうなるでしょうか。

アセチルCoAへの変換が滞るためピルビン酸の交通渋滞が発生します。簡単ですね。

 

解糖系が活発に働いているということは、体がエネルギーを欲している状態。糖をどんどん代謝してエネルギーを得ようとするはずです。

しかし、ピルビン酸から先が渋滞していたら、、、、結果的に乳酸が蓄積されるはずです。

 

ここで、東京大学八田先生の著書「乳酸を活かしたスポーツトレーニング」に記載の図を見てみましょう。

ピルビン酸と乳酸に両方向の矢印が描かれており、基本的に乳酸から先は行き止まりです。(*1)

つまり、乳酸の蓄積を防ぐ(速やかに代謝させる)には、ピルビン酸からアセチルCoAの反応において交通渋滞を起こさないことが不可欠なのです。

また、ピルビン酸からアセチルCoAへの反応が滞りなく進んだとしても、クエン酸回路、さらにその先の電子伝達系が渋滞すれば同じこと。

だ・か・ら

交通渋滞が起こらないよう、普段からビタミンやミネラル等のサプリメントをせっせと摂取する必要があるのです。

 

多くの書物に書かれている生体内の代謝フローは、基本的に栄養が満ち足りていることが前提で書かれています。

「乳酸は疲労物質ではなくエネルギー源である」とする八田先生の説も、栄養が満ち足りていることが前提となっていることを忘れてはいけません。

 

*1:”基本的に”としたのは、乳酸が血液に乗って肝臓に運ばれ、グルコースに変換される経路があるため。これをコリ回路と言います。

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乳酸は栄養不足下では悪者になるかも

八田先生は「乳酸はエネルギー源、悪者ではない」とおっしゃっていますが、それは栄養不足がないという条件の下で成り立つ話ではないでしょうか。

栄養不足があれば乳酸は蓄積されてもおかしくないですから、悪者になることもあると私は考えています。

乳酸蓄積の害

藤川先生はご自身のブログで「乳酸は絶対に溜めるな」とおっしゃっていますが、簡単に説明すると以下のような感じです。

  • 乳酸の蓄積 → 細胞内が酸性化・低体温化 → 酵素の働きが鈍る → 慢性疾患や癌のもと

 

その他、乳酸蓄積の害については、藤川先生のブログで各自ご確認ください。下のリンクからホームページに飛んで、右上の検索窓から「乳酸」と入力すれば様々な情報を入手できます。

Open cl
kotetsutokumiさんのブログです。最近の記事は「成績不良の女子小学生(画像あり)」です。

 

個人的には「乳酸が蓄積するということは、乳酸をエネルギーとして利用できていない証拠でもあるから、運動時においては(乳酸エネルギーが足りないため)持久力が低下し、日常生活では(乳酸エネルギーが足りないため)慢性的な疲労感・倦怠感を感じることになる」と考えています。

これを解消するためには、ビタミン・ミネラル類の栄養摂取が必要不可欠。特にビタミンB群の摂取が重要ではないでしょうか。

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ビタミンB群の摂取が最も重要

冒頭で挙げた7種のビタミン・ミネラルのうち、以下の4種類がビタミンBに属します。

  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ナイアシン(B3)
  • パントテン酸(B5)

※:B3とB5は体内で合成可能であるため、正確にはビタミンではありません

 

そのため、乳酸をエネルギー源とするため(乳酸を蓄積しないため)に最も重要なビタミンはビタミンB群であると言って問題ないと思います。

(参考:私が飲んでいるNOW FOODS ビタミンB-50の成分表)

 

副作用は特に報告されていませんので、ビタミンB群は安全に摂取できるビタミンといえます。ただし、ビタミンB群は水溶性ビタミンですから服用の仕方に少々気を付けなければなりません。

一度に大量摂取してもある程度時間が経てば体から排出されてしまいます。そのため、1日分を何回かに分けて摂取するのが理想となります。

面倒かもしれませんが、朝昼晩の3回程度にわけて摂取するよう心がけましょう。(ビタミンCも同様です)

ナイアシンの追加摂取

私はB群に含まれるナイアシン(アミド)とは別に、ピュアなナイアシンを追加摂取しています。

ナイアシンは体内で合成することができ(トリプトファン60mgから1mg合成)、通常は不足しないと言われていますが、アルコールの代謝等で大量に消費されてしまうこともありますので注意が必要です。

ここで難しく考える必要はありません。お酒をよく飲む人は、日頃からナイアシンを摂取しておきましょう。

 

さて本題です。ナイアシンの効果は数知れず。中でも言いたいのは、ピルビン酸と乳酸の相互変換にナイアシンが必要とされる点です。

先にご紹介した八田先生の図を思い出してください。ピルビン酸と乳酸の間に相互矢印があったと思います。

この相互変換反応で働くのが”乳酸脱水素酵素”、その補酵素のもととなるのがナイアシンです。ナイアシンはNAD(ニコチンアミドアデニンジクレオチド)となり、ピルビン酸と乳酸の変換反応で補酵素として働きます。(NADHはNADの還元型)

(Wikipedia 「乳酸脱水素酵素」より)

 

もし、ナイアシンが不足していたらどうなるでしょうか。

乳酸からピルビン酸への変換ができませんので、乳酸をエネルギー源として使えません。これが乳酸の蓄積を招くとしたら恐ろしい限りです。

私はもともと、乳酸エネルギー化のためにナイアシン摂取を始めたわけではありませんが、こんなところでも活躍してくれるナイアシンは優れものであると改めて痛感しました。

乳酸の代謝がスムーズになったかどうか、正直体感できるようなものではありませんが。

 

ナイアシンについて詳しく知りたい方は、下記のリンクより水野先生のブログをご覧になってください。驚きの情報が盛りだくさんです。

ナイアシンでお酒の強さ7倍!|医師水野のブログ
糖質オフとお酒の強さから、ナイアシンのお話。 さらにナイアシンで、お酒の強さが7倍(!)になったお話に。  

ATPブーストセット

藤川先生は、糖質の完全燃焼(≒乳酸代謝)のため、ATPブーストセットという4種のビタミン・ミネラルのサプリメントを推奨されています。

  • ビタミンB
  • ビタミンC
  • ビタミンE

上記4点セットが糖質を完全燃焼させるためであるならば、それすなわち、乳酸をエネルギー源にすることができる(乳酸を蓄積させない)サプリセットであると考えても問題ないでしょう。

また、各栄養素の分量、種類に関する詳細は、藤川先生の著書を熟読ください。鉄とビタミンEの摂取タイミングなど、気を付けるべきポイントが書かれています。

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まとめ

八田先生の言う「乳酸は疲労物質ではなくエネルギー源である」これは真実だと思いますが、栄養が不足していては、乳酸がエネルギー源にならない可能性も十分にあるはずです。

タンパク質はもちろんのこと、ビタミン・ミネラル等の微量栄養素も十分量摂取するよう心がけましょう。

 

そこで私のおすすめは、藤川先生が提唱するATPブーストセット。ただし、始められる際は、藤川先生の著書「すべての不調は自分で治せる」を熟読されてください。

プロテイン(タンパク質)もそうですが、サプリメントには効き始めの閾値があり、量が足りないと全く効果なしで終わることもあります。

厚生労働省の推奨量は、人間が生きていくうえで最小限必要とされる量。万人が健康に生きていくための十分量ではありません。

 

そして、ある程度知識の蓄積や経験ができたら、山本義徳氏の著書などを参考にして、その他のサプリメントを追加していくなど、自分用にカスタマイズしていけばよいでしょう。

ちなみに現在私は、プロテインやEAAなどを除いた一般的にビタミン・ミネラルと呼ばれる微量栄養素に関して、以下のものを摂取しています。ご参考となれば幸いです。

  • ビタミンA, B, C, D, E
  • ナイアシン(フラッシュが出るタイプ)
  • マグネシウム
  • 亜鉛
  • ユビキノール(還元型CoQ)

本記事の初めのほうでご紹介した「鉄」と「αリポ酸」は摂っていません。

参考書籍

すべての不調は自分で治せる 藤川徳美著

サプリメント初心者の方におすすめの本です。この本に書いてあることを理解したあと「アスリートのための最新栄養学、山本義徳著」に進んで、自分用のサプリセットを完成させましょう。

乳酸を活かしたスポーツトレーニング