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【スイング探究】「新飛球法則・Dプレーン理論」を理解するのが上達への近道!

スイング探究

「新飛球法則・Dプレーン理論」を理解しよう

新飛球法則という名前がついていますので、最近のものと感じるかもしれませんが、Dプレーン理論は、今から20年ほど前の1999年には提唱されていたものです。

Wikipediaによると、Dプレーンの “D” は “Describe” 「描写する、説明する」を意味するとのこと。

これは、Dプレーンを用いることで、どのような球筋となるかをうまく説明できることから名付けられたのでしょう。

当たり前ですが、球筋は「フェースの向きとクラブパス(軌道)」で決まります。

しかし、新・旧2つの飛球法則を比較するとその違いは一目瞭然、解釈の仕方が全くの逆なのです。

旧・飛球法則新・飛球法則(D-プレーン)
打ち出し方向クラブパスに依存フェースの向きに依存
ボールの曲がりフェースの向きに依存クラブパスに依存

 

百聞は一見にしかず、早速このDプレーン理論を検証していくことにしましょう。

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ボールはフェースの向きに飛んでいく

Dプレーン理論を理解するにあたっては、ボールの打ち出し方向はクラブのフェース面の向きによって決定されることを認識しておくことが重要です。

Ball Flight Laws from Golf Evolution

1999年以前は、ボールはクラブパス(軌道)に沿って打ち出されるというのが一般的な考え方でした。

しかし、ハイスピードカメラなどの計測機器の進歩に伴い、実際にはフェースの向きによって打ち出し方向は決定されているということがわかったのです。

これを知っているだけでも、林から抜け出すときには大いに役立ちます。

これまで、スイング軌道で打ち出し方向をコントロールしようとしていた方へ

打ち出し方向に振る意識は捨てて、打ち出し方向にフェースを向けるだけで十分です。

フェースの向きとクラブパスでDプレーンは形成される

次に、クラブパス(軌道)を加味して考えます。下の動画を参照ください。

Dプレーン徹底解剖 ~前編~ (日本語吹替え版)

クラブパス(軌道)とフェースの向きで決定されるのがDプレーンです。

Dプレーンに直交する軸がボールの回転軸となり、軸が水平であればストレート、どちらかに傾けばスライスもしくはフックボールになります。

また、スピン量は、クラブパス(赤い棒)とフェースの向き(黄色い棒)の角度差が大きいほど増えます。

このことから、ロフト角が大きいほど自然とスピン量は多くなると言え、さらに、この角度差はダウンブローに入れることで”意図的”にもっと大きなものにすることができると言えます。

この事実を素直に解釈すれば、「グリーン周りから転がして寄せるときは “払い打つ”、スピンで止めたいときは “打ち込む” 意識を持ちましょう」、ということになります。スピンコントロールの参考にどうぞ。

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Dプレーンの理解を深める

ここまでの情報から、以下の事がわかりました。

  • フェースの向き:球の打ち出し方向に影響する
  • クラブパス(軌道):球の曲がりに影響する
  • フェースの向きとクラブパスの角度差:スピン量に影響する

この3つの関係性をわかりやすく説明した動画がありますので、以下にご紹介しておきます。

赤い矢印がフェースの向き、青い矢印がクラブパスを表現しています。

D-Plane Basics

注目すべきは、2:30頃から始まる解説です。赤矢印の向き(水平成分の向き)は変えずに角度のみを変えています。

これは2種類のクラブを表現しており、例えば、赤い矢印が水平に近くなるようセットしたときはドライバーを、矢印が立つようにセットしたときはショートアイアンを意味しています。

上の動画は、「たとえクラブパス(青矢印)が同じであったとしても、ロフト角が小さいほど白い紐の傾きは大きくくなり、ボールの横回転が強くなる」ことを教えてくれています。

平たく言えば、ドライバーはショートアイアンより曲がりやすくて当然、ということです。

Dプレーン理論を用いて球筋からスイングを見極める

Dプレーン理論を理解したところで、続いては、打った球筋から、そのスイングに何が起こったのかを見極めてみたいと思います。

  • 赤矢印:フェース面
  • 青矢印:クラブパス(スイング軌道)
  • 灰色点線矢印:ターゲット方向

ストレート後、スライスした場合

インパクト時、フェース面はターゲットを向いていたが、スイング軌道がアウトサイドインになっていたと推測されます。

ストレート後、フックした場合

インパクト時、フェース面はターゲットを向いていたが、スイング軌道がインサイドアウトになっていたと推測されます。

(ヘッド画像:キャロウェイ公式サイトより)

これまで、スライスが出たらフェースを閉じるよう矯正していた方は、今後スイング軌道を修正するほうに考えをシフトした方が良さそうです。

Dプレーン理論に則れば、この場合、フェースローテーションが問題ではなく、根本的な原因はクラブパス(軌道)にあることがわかります。

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試しにハイドローを打ってみる

Dプレーン理論に則って、ハイドローの打ち方を考えてみましょう。

  • ハイドローのハイ:フェースを開いてロフト角を増やし高さを出します
  • ハイドローのドロー:フェースを開いた分、インサイドアウトが強く入るよう振ります

イメージは下図を参照ください。

(ヘッド画像:キャロウェイ公式サイトより)

ここで、緑の矢印を追加しておきました。これは青矢印の先から赤矢印の先に向いており、球が曲がる方向を意味しています。

曲がりの方向は、スライスでもフックでも常に青から赤の向きになりますので、いまいち曲がりのイメージが掴めない方は、この関係を覚えておくと便利です。

ちなみに、上図のクラブパス(青い矢印)がターゲットラインの灰矢印にぴったり重なったとき、スイング軌道はまっすぐということになりますが、緑の矢印は画面下から上に向くことになりますので、ボールはスライス回転、実際の球筋はプッシュアウト+スライスになるはずです。

この場合はフェースの向きを修正するようにしましょう。

応用編:スイングプレーンの向きを考慮する

下の動画では、Dプレーン理論に基づいて「なぜ、タイガーウッズのボールは、スイング軌道がアウトサイドインにもかかわらず、まっすぐ飛んで行くのか」の秘密を解説しています。

D-Plane explains the secret of Tiger Woods practice swing!

要点は以下の通りです。

「最下点にまずは鉛筆をセットしてみるよ。そうすると鉛筆はターゲットと平行だね。でもアイアンの場合、ダウンブローに打つよね。その方向に鉛筆を置いてみると、ほら、ターゲットに対して右を向いちゃうでしょ。だから、スイングプレーンを回転させて左に向けないとまっすぐにならないんだ。これがアウト – イン軌道になる秘密さ」
「ドライバーの時はアッパーだから、その向きに鉛筆をセットすると左を向いちゃう。だから今度はスイングプレーンを右回転させて鉛筆をターゲットに向ける必要があるんだ。さっきとは逆に、イン – アウト軌道になるということだね」

大変わかりやすい説明でした。

まっすぐ飛ばしたいのなら、アイアンはアウトーイン、ドライバーはインーアウト軌道です。

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まとめ

Dプレーン理論は、馴れれば簡単、単純明快な理論です。

自分の打った球筋から、実際のスイングがどうなっているのか想像できるところが良いですし、球筋を打ち分けのイメージ作りにもぴったりです。

「そろそろ球筋を打ち分ける練習でもやってみるか」なんて時は、このDプレーン理論が強い味方になってくれることでしょう。