新コーナー「ゴルフメカ談議」オープン!

謎の一般ゴルフ研究家(通称パンゴル)が、ゴルフメカニクス/メカニズムについて会話形式でお送りする、ゴルフエンターテイメントです。

ゴルフメカ談議へGO!

【スイング探究】「Aスイング」と「GGスイング」でシャローなスイングを手に入れろ

スイング探究

デビッド・ レッドベターの「Aスイング」、ジョージ・ガンカスの「GGスイング」、テイクバックからダウンスイングのクラブアクションに限定すれば、基本原理は同じであると考えられます。

ズバリ言って、両メソッドに共通するのは、「立てて、寝かす」クラブの挙動。マシュー・ウルフのクラブアクションが、その特徴を顕著に表しています。

違いと言えば、GGのシグネチャームーブである、切り返しからのスクワットならびに左膝の使い方(ガニ股スクワット)でしょうか。

 

大小の差はあれど、なにはともあれ、プロの切り返しにおけるヘッド軌道は皆右回りです。

シャローイングなんか意識する必要ない!と考える人も、正しいスイングを構成する要素のひとつに、立てて寝かすクラブの挙動(切り返しにおける右回りのループ軌道)があることを、忘れてはいけません。

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フライングエルボー・シャフトクロスは問題なし!

私は、「Aスイング」「GGスイング」ともに、その教えに従えば、一般的に悪とされるフライングエルボーが誘発されることになる、と考えています。

 

まずは「Aスイング」から。以下の画像を参照ください。

(画像:デビッドレッドベター「Aスウィング」より)

左側の絵にご注目ください。フェース面が斜め下の地面を指しています。

クラブを持ってこの姿勢を取ってみればわかりますが、自ずと右脇は開いてしまうはずです。

普通に、フライングエルボーになってしまいますよね。

 

続いて、「GGスイング」ですが、マジョージ・ガンカス氏は「ボールを投げるとき、投げる方向と反対方向に手を振り出すが、そのとき右掌は外を向くはず(それに伴って右脇は開く)。自然な動きを妨げないのがGGスイングの基本理念なので、フライングエルボーは問題ない」と言っているそうです。

確かに、重要なのはインパクト周辺のクラブ挙動なわけですから、テイクバックからバックスイングの段階で自由な動きを制限してしまうこと自体ナンセンス。インパクトまでに右脇が閉まり戻ればいいわけで、そういう意味で両者(レッドベター氏とガンカス氏)の認識は共通していると言えるでしょう。

 

さらに、両者ともにトップでのシャフトクロスを許容しています。

レッドベターは左腕が胸にぴったりくっついていれば、シャフトクロスになるのが自然であると語っており、GGも同じく、シャフトクロスはOK(前述の理由による)としています。

尚、「Aスイング」では、テイクバックのシャフトの傾きとダウンスイングのシャフトの傾きがV字になることから、これを「Vプレーン」と呼んで表現しています。(上図参照のこと)

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”Vプレーン”のメリットはローリング角速度を上げること?!

Vプレーンのクラブ挙動を考えるにあたっては、野球の打者のバットの動きが参考になります。

野球のスイングにおけるローリングとは、バット長軸周りの回転のことで、球をとらえる際、投手方向へトップスピンがかかるようにバットが回転することを言います。

そうすると、ボールに対してホップ回転(バックスピン)がかかることになるため、飛距離が伸びるらしいのです。

このときの、バットがローリングする速度がローリング角速度になります。

 

では、どのようにしたら、ローリング角速度が速くなるのか。

スイング中、バットのヘッドを下に落とす動きが関係していると考えられており、ヘッドを下に落とす量が大きい選手ほど、その量が小さい選手よりもローリング角速度が大きくなる傾向がある、と報告されています。

 

ということは・・・・・Vプレーンのようにトップでクラブを立たせた後に寝かせる動きは、まさしく、ローリング角速度を上げるのに都合が良い動きだと言えるわけです。

ゴルフクラブはL字型で、シャフトとヘッドに角度がついた構造をしています。つまり、ローリング現象はクラブフェースの開閉速度に寄与すると思われ、特にγトルク(βもかな?)の増大につながると考えられます。

”Vプレーン”を”マシュー・ウルフ”で確認してみる

マシューは、ジョージ氏の指導の下にありますので判断に迷いますが、立てたクラブを一気に寝かせるシャローな切り返しは、これぞまさに「Vプレーン」と言って良いでしょう。(ちなみに、本人はVプレーンなど気にもしていないとのことです)

Matthew Wolff's 2019 swing analysis

これは凄い!「Vプレーン」が見えること、視えること!

そして、気になるのが彼の飛距離。

2019年2月に開催されたWaste Management Phoenixで記録されたDriving Distanceは”325.4ヤード”。同大会に出場したCameron Champの飛距離が”325.0ヤード”ですから、まさに飛ばし屋ですね。

これもVプレーンによる、ローリング角速度増大の影響でしょうか。

 

PGA Tour “Matthew Wolff” Profile

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シャローなスイングを手に入れる方法

「Aスイング」には、「なぜクラブを立てて上げればシャローになるのか」その理由についての具体的な記載はありませんでした。

ただ単に、体幹や下半身を使ってスイングすることで、クラブは「Vプレーン」を描き、シャローなスイングが手に入ると言っているのみです。

また、「GGスイング」も同様で、下半身主導のスイングがシャローを実現する、と。

 

つまり、「両者ともに、クラブを能動的に操作することなく、ヘッドに働く慣性(惰性)や重力を使って、下半身主導でスイングすることができれば、自ずとシャローになる」と説いているわけです。

うむ、確かにその通り。

「でしょうね」としか言いようがありません。

 

私はかねてより、「腰から上のバックスイングは、慣性に任せるべし」と唱えてきていますので、彼らの言わんとするところはよくわかります。

言うなれば、ゴルフスイングにおいて、腰より上の領域は慣性と重力にのみ支配される聖なる領域であり、あれこれ操作しようなど考えずに自然の法則に従わせるべきだと。

なんだか哲学的ですが、これが真理でしょう。

 

なので、プレーヤーはとにもかくにも、体を使ってスイングする。腕や手を極力使わないようにすることが、シャローへの近道となるわけです。

 

漠然とした結論に至ってしまいましたが、私なりにこのあたりの詳細を別の記事にまとめています。シャローイングの一つの方法として、参照ください。

【スイング探究】GGスイングの飛ばしの秘密は「シャロー」と「スクワット」にある
私がGGスイングに関する記事を初投稿(2019年5月)してから、はや1年以上が経ちました。普通であれば、ゴルフ界に突如として現れる○○理論なるものは、1年も経てば下火になって忘れ去られるのが落ちですが、GGスイングに限ってはそうはなっていません。何故なんだろう?・・・・こうなったら、その人気の理由を探らないわけにはいきませんよね。ということで今回は、ある意味ロングセラーであるGGスイングの人気の理由を探っていくことにしました。特にフォーカスするのは、GGスイングの飛ばしの秘密について。個人的には、「シャロー」と「スクワット」がそのカギを握っていると睨んでいますので、この2つの要素をメインに、自論を交えながら語ってみたいと思います。
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まとめ

結局のところ、シャローイングのコツは、「立ったクラブはいずれ倒れる」にあると思われます。だから、具体的な方法を提示することが難しいのです。

プレーヤーは、クラブが倒れることを信じてスイングするのみ。手や腕を使ってクラブを操作するのではなく、体で上げて体で振りましょう。

 

また、今回はAスイングとGGスイングのコラボ的内容でしたが、GGスイングのみに特化したまとめと考察記事もご用意しておりますので、よろしければどうぞ。

【スイング探究】GGスイングの特徴まとめ ~勝手な考察とツッコミ~
GGスイングの情報も一通り出揃った感がありますので、ここらで一発まとめておくことにしました。私はGGスイングの信者ではありませんが、シャローに関しては全肯定しています。また、切り返し後のスクワット動作も力学的には意味のあるものだと考えています。しかし、ガニ股のあの形は如何なものか。運動連鎖の観点から見て不自然であるようにしか思えないのです。そこで今回は、情報整理の意味も込めて、私的な考察と少しばかりのツッコミを入れさせていただきます。もちろん、良いところは取り入れるというスタンスで。

参考書籍