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謎の一般ゴルフ研究家(通称パンゴル)が、ゴルフメカニクス/メカニズムについて会話形式でお送りする、ゴルフエンターテイメントです。

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【スイング探究】正しいアドレスとは? ~ 地面反力の方向からベストなアドレスを探る ~

スイング探究

正しいアドレスの定義は不明瞭ではありますが、力の伝達効率が良く、再現性の高いアドレスが、正しいアドレスであると言って間違いないでしょう。

ですからアドレスは、形にばかりこだわってもしょうがありません。

しかしながら、従来語り続けられてきた股関節から骨盤を前傾させるアドレス」は、やはり正しいアドレスのひとつの形であると言えます

なぜなら、骨盤を前傾させるアドレスはオールマイティーだから。

ということで今回は、クラブの特性によるアドレスの決定要素を知り、そのあと、骨盤は前傾させるべきか立てるべきかについて、地面反力の方向を考慮しながら考えていきたいと思います。

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アドレスに寄与するライ角とシャフトの長さ

アドレスの姿勢に寄与するゴルフクラブの特徴的要素が、番手ごとに異なるライ角とシャフトの長さです。

ロフト角も番手ごとに異なりますが、こちらはアドレスの姿勢の決定にはほとんど寄与しません。

 

下図1のとおり、ライ角とはA,O,Bの3つの点で構成される角度のことで、番手毎に角度が異なり、一般的には長いクラブほど角度が小さくなります。

図1:ライ角 (画像:Taylor Made公式サイトより)

 

下図2をご覧ください。3I(右)から9I(左)まで、ヘッド位置を固定して7本のアイアンを並べて表示しました。

 

図2:ライ角とシャフト長

3I4I5I6I7I8I9I
ライ角60616262.56363.564
シャフト長3938.53837.53736.536

※ シャフト長はインチ表記:1インチ=2.54㎝

 

グリップエンドの高さ方向と水平方向の差分距離の関係性に着目すると、高さ方向の差分距離のほうが、水平方向の差分距離よりも、相対的に小さいことがわかります

なぜ、このような仕様となっているのでしょうか。

おそらく、人は体とボールの距離を合わせることより、グリップの高さの違いに対応するほうが困難だからなのでしょう。

つまり、グリップの高さ方向の違いは、ショットの成否に深く関係する、非常にセンシティブな要素であると言え、このことから、アドレス姿勢における、特に前傾角のセットアップが重要な要素であることが推測できます。

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骨盤は傾けるべきか、立てるべきか

最近は、股関節から骨盤を前傾させるのではなく、骨盤は立てたままのほうが良い、とする意見もありますが、私は、骨盤は股関節から前傾させるべきと考えています。

先述したように、グリップの高さに関してプレイヤーは敏感です。

骨盤を立てた状態だと、膝の屈伸具合が主な調整要素になると思われますが、骨盤を前傾させれば、それに加えて股関節の屈伸具合もグリップ高さの調整要素として利用できます。

もちろん、骨盤を立てた場合でも、猫背具合で調整はできるでしょう。しかしながら、見た目的に体に負担がかかりそうですから、私はやりたくない。

うーん、なかなか答えが見つからないときは、理屈で考えるのが私の性分。そこで、地面を踏み込む方向に着目して考えてみました。

骨盤の角度は地面反力の向きで決まる?!

体幹(上半身)を回転させるには、骨盤を回転させなければなりません。

このとき、骨盤を回転させる主な動力源は地面反力。もちろんその地面反力は、足で地面を踏み込むことによって産み出されます。

 

ここで、骨盤が前傾しているときと立っているとき、2つのケースにおける最適な地面反力の向きについて考えてみましょう。

最初に、地面反力の向きを地面と垂直な方向に限定して考えれば、どちらが良いのかが見えてきます。

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骨盤前傾アドレスと地面反力

 

図3:骨盤前傾アドレス

骨盤が前傾していれば、青色矢印の回転平面と地面反力の赤矢印の間の角度差が90度より小さくなるため、地面反力の向きが地面に垂直であっても、骨盤は回転力を得ることができます。

骨盤立ちアドレスとと地面反力

図4:骨盤立ちアドレス

骨盤が立った状態での腰の回転方向は水平面上。そのため、地面反力の向きが地面と垂直だったとしたら、その力が骨盤の回転力に変換されることは考え難いと言わざるを得ません。

骨盤を回転させるには、図4の赤矢印のように、地面反力の向きを斜めに発生させなければならないのです。

 

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ここで、上記の考察結果をまとめてみると、以下のようになります。

  • 足を真下に踏み込むタイプの人は、骨盤を前傾させて構えたほうが良い
  • 骨盤を立てて構えるタイプの人は、足を斜めに踏み込まないと回転力を得られない

 

言い換えれば、「骨盤を前傾させて構える人は、足の踏み込み方向は真下でも斜めでも良いが、骨盤を立てて構える人は斜めに踏み込むが吉」ということです。

 

今流行りのGGスイングでは、骨盤を立ててアドレスすることが推奨されいますが、あの特徴的なガニ股スクワットで左膝を開くように動かす理由、それは、腰の回転を誘発することの他に、斜めに足を踏み込みやすくすることもあるのではないかと推測しています。

韓国の飛ばし屋であるC・キムはGGの使い手ですが、彼のフィニッシュにおける左足のズレ方を見れば、この推測もあながち間違いではないでしょう。

とにかく、骨盤を立てて構える人は、斜めに踏み込むが吉。

バッバ・ワトソンのような足の使い方をマスターすると、驚くべき飛距離が手に入るかもしれません。

 

とはいえ私は、前述のとおり、骨盤は前傾させて構えるタイプ。

テイクバックにおける左肩の入りやすさ等も考慮した結果、やっぱりアドレスは骨盤から前傾させるのが基本であるという結論に至っています。

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まとめ

股関節から骨盤を前傾させる構えはオールマイティー。足の踏み込み方向は、真下でも斜めでも大丈夫です。

骨盤を立てるようにして構えるのもいいかと思いますが、その場合、足は斜めに踏み込むようにしたほうが良い結果が得られると思います。

 

自分に合った方法が一番の方法であることに間違いないと思いますが、やっぱり基本は骨盤から前傾させる方法です。

この考えは、よっぽどのことがない限り変わることはないでしょう。