新コーナー「ゴルフメカ談議」オープン!

謎の一般ゴルフ研究家(通称パンゴル)が、ゴルフメカニクス/メカニズムについて会話形式でお送りする、ゴルフエンターテイメントです。

ゴルフメカ談議へGO!

#1 スライスとチーピン両方でるんですけど(馬ウマ天国:前編)

ゴルフメカ談議
熊本の名門「肥後の赤牛カントリークラブ」でさんざんな目に合った”後輩A”。うっぷん晴らしにと、たまたま帰郷中だった高校の先輩である”パンゴル”を呼び出し、酒をおごってもうおうと考えた。場所は熊本の居酒屋「馬ウマ天国」。ただ、幸か不幸か、このとき、後輩Aはパンゴルが頭でっかちゴルファーであることを知らなかったのである・・・
後輩A
後輩A

いやー、やっぱ(ただ酒は)うまいっすね!馬ウマ天国は馬刺しも最高!

(運動会の前日に、馬刺し食って1等賞とる!ってはりきってた頃を思い出すなあ)

パンゴル
パンゴル

それにしてもどうした。俺を誘うなんて珍しい。何か嫌なことでもあったのか?

後輩A
後輩A

(110叩いたから、ただのやけ酒だよ。部活でいじめられたから酒ぐらいおごってもらわんとな)

いやいや、久しぶりに先輩の顔を見たかっただけです。

ところで、いっとき見ないうちに、身体の厚みが増したような気がするんですけど?

パンゴル
パンゴル

おー、わかるか?最近、筋トレばっかりしてんだ。アメリカのプロゴルファーにデシャンボーってのがいてな。2020年シーズンに、いきなり体がでかくなって出てきたんだよ。そして飛ばす飛ばす。やっぱ飛ばしには筋肉だな。しかもあいつはある意味変態ゴルファーで、クラブの長さが全部一緒でうんたらかんたら・・・・

後輩A
後輩A

(げっ、パンゴルさんゴルフすんのか?)

あっ、デシャンボー知ってます。えらい個性的な打ち方をする彼ですよね?なんというか、一見するとド素人に見えるスイングの。

パンゴル
パンゴル

なんだ、お前ゴルフすんのか。だったら話が早い。

 

デシャンボーはボールから離れて立つだろ。だから、スイング弧が大きくなる。シャフトと腕の角度がほぼ180度だから、目一杯回転半径を大きくできるわけだ。

 

でもな、回転半径が長くなると慣性モーメントが大きくなって、振りづらくなる。慣性モーメントは回転半径の自乗に比例して大きくなるから、一歩間違えればヘッドスピードが遅くなる可能性もあるわけだけど、デシャンボーの肉体を見てみ、あれだけの筋量があれば、あの独特の打ち方でもヘッドスピードを落とさずに振れるのかもしれない。だから筋トレして体を大きくしようと思ったのかも。

 

ところで、慣性モーメントってわかるか。フィギュアスケートのスピンのとき腕を伸ばしたときと畳んだときではスピンのスピードが違って・・・・

後輩A
後輩A

・・・・

(話ながっ!変なスイッチ入れてもうたかも)

パンゴル
パンゴル

・・・つうわけだ。わかったか?

スポンサーリンク

 

後輩A
後輩A

は、はい。よ、よう知ってますね。すごかー。

 

・・・・・・・そ、そぎゃん知っとるなら、少し教えくれんですか?俺、スライスもチーピンも両方出るとです。だけん、どっちが自分の持ち球なのか、未だにわからんとです。どぎゃんすっとよかですかね?

パンゴル
パンゴル

ほう。スライスにチーピンね。

 

ほんじゃ、質問させてもうらうけど、高校でハンドボール部に入る前は、何やってた?

後輩A
後輩A
野球っす。
パンゴル
パンゴル

だったら、初めて練習場で球打った時も空振りせず当てることできたよな。でも、スライスばっかりだったと。

 

後輩A
後輩A

その通りです。

 

んで、その時会社の人と一緒に行ったんですけど、スライス出るなら、こぎゃん風に「バーンと腕返せ!」って言われたもんですから、「バーン」って返しよるとです。

パンゴル
パンゴル

んふっ♡、予想した通りの回答、ありがとう。

 

つまりだな、その「バーン」ってのが原因だよ。スライスになるのも、チーピンになるのも。

 

ついでに言うと、昔ながらの教えに、「クラブを立てろ」ってのがあるだろ。あれも間違い。あんな事したらクラブを振れるわけない。

後輩A
後輩A

えっ、だって「クラブを立てろ」なんて今でもいろんなレッスンプロが言ってますよ。それに「前倒し」って言葉もあるくらいだけんスライスがでるなら、その対処策としては「バーン」でしょ。

 

とにかく俺は「バーン」て打つて決めとっとです。男らしくね!

パンゴル
パンゴル

うーん、そうだな・・・・確かに、インパクトで「バーン」するのはいいけど、フェースを返すために「バーン」するのはよくないってことだ。

 

ひどいのになると、「右腰の前あたりで腕を返しきるイメージでちょうどいい」「インパクトはクラブのトゥで打つ感覚」なんてのがあるけど、あれだと、一般的に正しいと言われているハンドファーストには絶対ならないってのがわかるよな?

後輩A
後輩A

確かに。でもそれは感覚上の話ってだけで、実際にはクラブは遅れて出て来るんだから、結局ちょうどよくなるんじゃないかと・・・

パンゴル
パンゴル

そこなんだよ。

 

特に右腰前での「バーン」は劇薬。最初のうちは上手くいくかもしれないけど、人間は成長する生き物。当たり前だけど、練習を重ねて「バーン」が上手くなるってことは、本当に右腰前で「バーン」が出来てしまうようになるってことだ。

 

そして極端な話、究極まで上手くなったら、本当にクラブのトゥで打てるようになってしまうかもしれない。それでいいなら「バーン」でもなんでもやったらいいい。

 

それと「クラブを立てろ」っていう感覚な、まあ「前倒し」も同じことなんだけど、これらはスイングプレーンからヘッドが外れる方向に余計な力をかけることになってしまう。ヘッドの動き最優先で手元のほうが外れるのなら問題ない。けど逆は絶対にだめだ。ヘッドに働いている慣性を殺してしまうことになる。

後輩A
後輩A

(右腰前の「バーン」はだめ、でも、インパクトでの「バーン」は大丈夫。そして「クラブは立てろ」は間違いと)

 

うーん、わかったようなわからないような、結局どうすればいいんですかね。もう少し詳しく教えてくれんですか?

スポンサーリンク

 

パンゴル
パンゴル

とどのつまり、左サイドでスイングをリードすることになるってことだ。

 

ほら、ちょうどそこに空になったビール瓶があるだろ。それもって、右手と左手、片手ずつ素振りしてみ。

後輩A
後輩A

は、はあ。

 

[右手でブンブン]・・・・[左手でブンブン]・・・

パンゴル
パンゴル

気付いたかどうかわからんけど、右手のときは右腰付近、左手のときは左腰付近に最下点がくる。そして腕が返る感覚も。

 

まあ、当たり前だな。腕は両肩から生えてるんだから。

後輩A
後輩A

はい。当たり前っす。

 

つうことは、両手で握れば、体の中心になるはず。右と左が相殺されて丁度良くなるってかんじですか?

 

パンゴル
パンゴル

いや、違う。

 

左サイドでリードするんだから、左手で振る感覚だと思ったほうがいい。ビール瓶の片手素振りで、左手一本で振れば左腰付近が最下点になる感覚残ってるよな。あの感じが欲しいから、あくまで左手一本、というか左サイドでのリードが欲しいんだよ。

 

バスケでは「左手はそえるだけ」だけど、ゴルフでは「右手はそえるだけ」って感じだ。

後輩A
後輩A

なんとなく、理屈はわかりますけど、そんなうまくいきますかね。何か初心者の頃に後戻りしそうな気がするんですけど。スライスになるイメージしかわかないなあ。

パンゴル
パンゴル

イメージはそうかもしれないけど、力学的に見れば、左サイドリードの方が正しいことがわかる。

 

トルクを大きくすることができるし、スライスやチーピンも起こりにくくなるんだ。

後輩A
後輩A

トルクって軸における回転力のことですよね。車なんかでもよく使う用語だからわかります。では、力学的に説明してもらいましょうか!

 

俺、文系ですから、そのつもりでお願いします。

パンゴル
パンゴル

わかった、わかった。

 

と、その前にビール!

おやじさん、アサピじゃなくて、キリンジのラガーちょうだい!それと、「一文字のぐるぐる」と「焼き鳥」も。

#2へ、つづく>

#2 ボルトとスパナで学ぶ、左サイドリードの優位性(馬ウマ天国:中編)
【前回(#1)までのあらすじ】力学的に左サイドリードのほうが正しいと聞かされた後輩A。右腰前で「バーン」と腕を返すスイングを信条としている彼は、いまだ信じられない様子。スライスしちゃうから右腰前で「バーン」を習得したのに・・・・。場所は、居酒屋「馬ウマ天国」である。

コメント