新コーナー「ゴルフメカ談議」オープン!

謎の一般ゴルフ研究家(通称パンゴル)が、ゴルフメカニクス/メカニズムについて会話形式でお送りする、ゴルフエンターテイメントです。

ゴルフメカ談議へGO!

【GiS的多読】ゴルフは「グリップ」だけで上手くなれる:関 浩太郎

多読!ゴルフ本
世に無数に存在するゴルフ解説本を読み、独自の感想・見解を述べるページ。正直言って、現在出回っているゴルフ本のほとんどが、かねてより言い伝えられてきたことの焼き直しだろう。だが、一行でも、一言でも良いから、役に立つ情報を見つけたい。発見と気付きのための多読である。

本の概要

タイトル通りのグリップ特化本。

握り方から、シチュエーション別対処法まで、内容は盛りだくさんだ。

グリップは、スイングと違って「静的」な性質をもつものであり、自分自身でチェックもしやすく修正も簡単。

スイングをあれこれいじるのならば、その前に、グリップをもう一度見直してみよう。

30年間直らなかった頑固なスライスも、グリップを修正することで5秒で直るなど、日常茶飯事である。

読後の所感

まずは、グリップの握り方、フィンガーかパームかについて。

著者は、左手も右手もフィンガーグリップを推奨されているが、これについては私も大いに賛同できる点であり、ショートサムにこだわりがないのであれば両手ともにフィンガーでグリップするのが一番だと、個人的には考えている。

 

続いて、ストロングかウィークかについて。

著者は一貫して、ストロングだとフック系の球筋に、ウィークだとスライス系の球筋になると主張しているが、これについては疑義を唱えたい。

ダスティンジョンは激ストロンググリップであるが、持ち球はスライス系である。必ずしも、ストロンググリップにすればフック系の球筋になるとは言えないだろう。

なので、本書で述べられているように、「右がOBで怖いときはストロング、左が怖けりゃウィークに」という法則性は、完全には当てはまらないので注意が必要だ。

確かに著者の主張するような傾向は見られるかもしれないが、グリップで球筋を図るのは早計であり、上達してくると、それが仇となる可能性も否定できない。

グリップの仕方でスイング全体が変化する可能性があることも鑑みれば、ラウンド中にコロコロと握りを変えることは避けたほうが無難であると思われた。

 

スポンサーリンク

 

あとは、インパクトにおける手首の使い方について。

本書の序盤では、インパクトで右手首はスナップさせる(金槌を叩くように)と書いてある。

そして後半では、ハンガーの端をもって車のハンドルを右に左に切るような動きのドリルが紹介されているが、この2つはどう考えても両立するようには思えないのだ。

金槌を叩くように右手を使い、ハンガーをもって右左にハンドルを切るよう腕を回すなど、私にはできない。

「右手のスナップを使うのであれば、ストロンググリップ」、「ハンガードリルのように腕の回旋を使うのであればストレートからウィークグリップ」と考えるのが妥当であり、両立させようなど思わないほうが身のためであろう。

その人にとっての最適なグリップは、その人が持つスイングイメージで決まるはず。その点考慮されるべきだったと思わずにはいられない。

最後に

全体的に悪くはないが、決めつけが過ぎたり、矛盾する動作が述べられていたりするので、この本に書いてあること全てを真似するのはキケンだろう。

逆に、自分のスイングイメージが完全に出来上がっている人であれば、参考になりそうな情報も見られたので、結局のところどっこいどっこいか。

そういう感じだから、「モダン・ゴルフ」を読み込んだ人など、ある程度知識のある人にはお勧めしたい。初心者が読むと、この本の情報に自分のスイングが振り回される可能性がある。