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謎の一般ゴルフ研究家(通称パンゴル)が、ゴルフメカニクス/メカニズムについて会話形式でお送りする、ゴルフエンターテイメントです。

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【GiS的多読】真実のゴルフ:坂田 信弘

多読!ゴルフ本
世に無数に存在するゴルフ解説本を読み、独自の感想・見解を述べるページ。正直言って、現在出回っているゴルフ本のほとんどが、かねてより言い伝えられてきたことの焼き直しだろう。だが、一行でも、一言でも良いから、役に立つ情報を見つけたい。発見と気付きのための多読である。

本の概要

坂田信弘プロの独特な文体で著された、レッスン書というより、エッセイ・コラム。

ゴルフ雑誌のコラムなどで、坂田プロの文章を読んだことがある方なら、この本の世界観がなんとなく想像できることだろう。

自身の経験に基づいた様々なエピソードを絡めながら、いつの間にかスイングの肝が語られているというあの感じだ。

ターゲットは、初級者から上級者まですべてと言っていい。

読者の想像力を掻き立てる文章構成は、ゴルファーのレベルを問わないのである。

読後の所感

坂田プロがゴルフを始めたのが24歳のとき。そして28歳のときにプロテストに合格した。

鹿沼CCに押しかけ研究生として入社した際、支配人からこう言われたという。

「ドライバーからサンドウェッジまで、同じスウィング、同じフィーリングで打てるようになるには、1日1000球、6年かかるよ。石の上にも3年というが、プロテスト通るゴルフは1000球6年だな」

 

坂田プロは24歳で研修生となるまで、ゴルフクラブを握ったことがなかった。

しかし、2週間で90の壁を越え、シングルの壁は2か月で超えていたと語っている。

誰かに似て言いますね。

そう、かの名作「風の大地」の主人公、沖田のモデルは坂田信弘プロご自身なのだ。

なんでも、当時はダントツの飛距離を誇っていたそう。まさに沖田そのものです。

(鹿沼カントリー倶楽部のこちらの記事より)

 

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ところで、この本に書かれている内容は、総じて根性論。風の大地の世界観と同じと言って良いかもしれない。

また、技術的な部分の解説に関しても、著者の経験によるところがふんだんに盛り込まれているため、「合う人には合うが、合わない人には全く合わない」という印象を受けた。

言うなれば、「プロ感覚の、もう一段上のプロ感覚」が述べられているわけだ。

文章は、皆さんご存じのとおり秀逸。そのため、飽きることなく最後まで楽しく読むことはできるが、上達できかどうかは人次第、と言ったところだろう。

 

なるほど、理解できた。

坂田プロがジュニアゴルファーの育成に力を入れるのは、ご自身が晩学ゴルフによって苦労した経験によるものだと。

プロを目指すなら、早いうちからゴルフを始めたほうが良い。

「1万時間の法則」に従えばそうなる。

最後に

本書では触れられていないが、かの有名な坂田信弘プロの坂田塾。

現在は神戸校を除いてすべて廃止されたとのこと。

無料でゴルフができる環境、経済的理由でゴルフを諦めなくても良い環境が消えてしまったのは、誠に残念である。

 

しかし、ここでひとつ言わせてもらいたい。

Youtubeで全盛期の坂田塾を特集した動画を見たのだが、もし今でも子供の頭をグリップエンドで叩いたりするスパルタ指導をやっているのであればやめて欲しい。

いくら大人が愛を持って叩いていると主張しても、子供がその行為に愛を感じているとは限らないし、一流プレーヤーを育て上げる手段がスパルタである必要など、これっぽっちもないのである。

才能を開花せるのが指導者の役目。厳しすぎる環境や立場の強すぎる指導者は、結果的に子供を委縮させてしまいかねない。

ゴルファーであれば誰もが知るイップスだが、極度の緊張下において発症することがほとんど。

子供にそんな精神状態を味合わせてしまうのは、早すぎるし酷すぎる。

 

とまあ、少々苦言を呈してしまったが、基本的には坂田プロの活動には敬意を表しているから、誤解なきようお願いします。

坂田塾長の私財を投げ打ってジュニアゴルファーを支援したという功績は、もっと称えられるべきだろう。

景気後退局面に突入した今、すぐには難しいだろうが、坂田塾の最後の砦である神戸校から再度ジュニアゴルファー育成の輪が広がることに期待している。

時代は変わった。

クラウドファンディングなどを利用して、どうにか資金を集めることができないだろうか。