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謎の一般ゴルフ研究家(通称パンゴル)が、ゴルフメカニクス/メカニズムについて会話形式でお送りする、ゴルフエンターテイメントです。

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【GiS的多読】ゴルフ解剖学:クレイグ・デイビース / ヴィンス・ディサイア

多読!ゴルフ本
世に無数に存在するゴルフ解説本を読み、独自の感想・見解を述べるページ。正直言って、現在出回っているゴルフ本のほとんどが、かねてより言い伝えられてきたことの焼き直しだろう。だが、一行でも、一言でも良いから、役に立つ情報を見つけたい。発見と気付きのための多読である。

本の概要

本書は、トレーニングを通じてのゴルフパフォーマンスの向上と障害リスクの低減を目的としている。

ゴルフは裕福なシニア世代のための楽なスポーツであると思われがちだが、実際には、ゴルフスイングで生み出される力は、脊柱を体重の8倍もの大きさで圧迫するほどであり、必ずしも安全で楽なスポーツだとは言えないのだ。

また、解剖学的にゴルフスイングを理解しなければ、スコアアップもあり得ないだろう。

その証拠に、ここ30年間で道具が進化したにもかかわらず、アマチュアのハンディキャップは変わらないではないか。

理由は明白。体の機能が、道具の進化について行けていないのである。

本書の対象はすべてのゴルファー。アマチュアからプロゴルファーまで参考にしたい。

読後の所感

各章のはじめに、きっちりとこれから行うエクササイズの目的が記されていることに好感が持てる。

また、ひとつひとつのエクササイズに、この動作がどのようにゴルフに役立つのか付記されているところがよい。

 

本書は、筋力に頼ったゴルフを推奨するものではなく、可動性、安定性、バランスの方に重きが置かれている。

前半が、ゴルファーの身体の「可動性」、「安定性」、「バランス」について、後半が「筋力」や「パワー」について、という構成になってはいるが、実際には半分以上が「可動性」、「安定性」、「バランス」で占められていた。

ボディービルダーのようなゴリゴリな筋肉ではなく、機能的な筋力をつけることを目指した書であるからして、女性の方も安心して取り組むことができるのではないだろうか。

 

ただ、最近の米PGA Tourに参加している選手を見ていると、ある程度のゴリゴリ筋肉も必要ではないかと感じざるを得ない。

デシャンボーなんかその良い例だろう。なんでも、ツアーが中断している間、自宅にジムを作って、ゴリゴリに鍛えたらしい。

そのおかげで、目下のところDriving Distance 第一位だし、一勝をあげることができている。

おそらく、本書で言うところの「可動性」、「安定性」、「バランス」が機能する体を既に持っていた、という条件付きでのトレーニングが功を奏したと思われるが、それにしても目覚ましい活躍だ。

パッティングよりドライビングを磨け!~ デシャンボーに見るパワーゴルフ新時代の幕開け ~
デシャンボーがやっちゃったよ。Rocket Mortgage Classic 2020 で優勝しちまいやがった。2週間前くらいに、デシャンボーがいつの間にか飛ばし屋に変貌していることを伝えたばかりの出来事である。これからは、「パッティングよりドライビングを磨け!」となる可能性が十分にある。まさに、パワーゴルフ新時代の幕開けだ!
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最後に

目的意識を持たずにやるトレーニングはただの運動。

しかし、意味を正しく理解してトレーニングを行えば、いつかきっと、競技力の向上につながってくれるはずである。

とにかく、内容的にはこれまで読んできたトレーニング系ゴルフ本のなかで、最も充実しているように思えた。

これからトレーニングを始めようと思っている人、既にある程度筋量をお持ちの人、どちらにもお勧めできる本である。

尚、訳書であるが故、若干読みにくいところもあり、苦労するかもしれないことをお伝えしておきたい。

誤字、脱字もてんこ盛り、心して読んでほしい。