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謎の一般ゴルフ研究家(通称パンゴル)が、ゴルフメカニクス/メカニズムについて会話形式でお送りする、ゴルフエンターテイメントです。

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【GiS的多読】カラッと日曜② 「ゴルフはメンタル!」それ、本当?:かわさき 健 (作)・古沢 優 (画)

多読!ゴルフ本
世に無数に存在するゴルフ解説本を読み、独自の感想・見解を述べるページ。正直言って、現在出回っているゴルフ本のほとんどが、かねてより言い伝えられてきたことの焼き直しだろう。だが、一行でも、一言でも良いから、役に立つ情報を見つけたい。発見と気付きのための多読である。

本の概要

ゴルフ漫画誌「ボギー」(現在休刊中)で連載されていた「カラッと日曜」単行本化の2冊目だ。

女子ツアー最年長シード選手”天草すみれ”の息子である”天草日曜”が、ズバズバとゴルファー心理の痛いところを突いていく。

主人公の日曜はゴルフ未経験者、だからこそ、ゴルファー特有のおかしな習性と心理状態が視えてくるのだろう。

ある程度経験をお持ちのゴルファーなら「ドキッ」としてしまうこと間違いなし。

始まりから終わりまで、退屈せずに楽しく一気読みできる漫画である。

読後の感想

主人公に感情移入しやすい自分は、ゴルフをまだ始める前の気持ちを思い出した。

プロツアーのテレビ中継では、解説者が「ゴルフとは、なんと難しいものだろう」的な方向に誘導する空気を作っている。

ゴルフ漫画でも、「上がってなンボ」や「風の大地」、これらも「そもそもゴルフとは難しいもの」に誘導する部類に入るだろう。

確かにゴルフは難しい。

しかし、難しいと考えてしまう精神状態が、ゴルファーをおかしな思考回路に導いてしまっている感も拭うことができないのである。

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例えば、女子ツアー練習場でのすみれと日曜の会話において、こんなやりとりがある。

すみれ「かのゲーリープレーヤーが言ってるわ。100球連続でナイスショットが打てても、101球目で打てる保証はない。プロたるもの、そういう姿勢で取り組まないといけないって」

—- プロゴルファーはたゆまぬ努力と十分すぎる練習量が必要って意味での言葉 —-

日曜「スポーツの世界って、たくさん練習する人をエライって思い過ぎなんじゃないかなあ」

「サラリーマンだったら残業残業でなんとか仕事をこなす人と、時間内にサクッと終わらせて返る人じゃ、どっちが評価されるんだろ」

「プロゴルファーだって同じじゃん(中略)少ない時間で効率よく練習して、結果を出せたらそれが一番すごい選手だよ。そう価値観を変えてみたら?」

 

すみれの言葉だけ抜き出せば、「なんとも良い言葉だ」になるのだが、日曜の言葉がそれに続くと、途端に努力の方向性に疑問が湧いてくる。

これと同じで、「ゴルフは難しいものだ」という概念にだけ囚われてしまえば、上達には血の滲むような努力が必要となり、悪い意味でのスポ根が完成してしまうだろう。

もちろん努力は必要だと思う。しかし、方向性を間違えてしまうのはよろしくない。

 

いろんな意味でゴルフって不思議なスポーツだ。

スポーツである以上、筋力トレーニングはやって損することはないし、むしろ積極的に取り入れるべきなのは当たり前の話なんだけど、いまだに必要ないって言ってるレッスンプロもいっぱいいるわけだから。

主人公の日曜のように、第三者的にゴルフを見つめなおすと、このゴルフ界のおかしな部分がよく見える。

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最後に

「喝!」でお馴染みのプロ野球元重鎮も、この漫画を読んだら日曜の言ってることに賛同するだろう。

しかし、ことプロ野球の話になれば、「素人は口出しするな」と言い出すはずだ。

これってどうなんだろうね。

つまりは、第三者の視点でものごとを見るのが、ものすごく大切だって言うこと。

 

ゴルフで言えば、日曜と同じく「常識を疑え」をコンセプトに斬新なスイング論が出て来ることもあるが、これにも気をつけなければならない。

科学的な裏取りもせずに飛びついてしまえば、あなたはいわゆる「陰謀論者」の素養十分。

結局は、長きにわたる言い伝えを妄信する人たちと何ら変わらないではないか。

 

ただし、やっかいなことに、科学も時には嘘をつく。

ベストな選択は第三者的な視点を見失わないことしかないだろう。自分で考え、行動するのが一番だ。