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謎の一般ゴルフ研究家(通称パンゴル)が、ゴルフメカニクス/メカニズムについて会話形式でお送りする、ゴルフエンターテイメントです。

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【GiS的多読】驚異の反力打法:Dr. クォン & 吉田 洋一郎

多読!ゴルフ本
世に無数に存在するゴルフ解説本を読み、独自の感想・見解を述べるページ。正直言って、現在出回っているゴルフ本のほとんどが、かねてより言い伝えられてきたことの焼き直しだろう。だが、一行でも、一言でも良いから、役に立つ情報を見つけたい。発見と気付きのための多読である。

本の概要

テキサス女子大学のクォン教授がスポーツバイオメカニクスの見地から、「地面反力」の仕組みを説き、そして、吉田洋一郎氏が実際のゴルフスイングにおける「地面反力」の活かし方を説いている。

 

読むにあたって、物理的な予備知識は必要ないが、地面反力とは「外力」であり、筋力とは「内力」であるという点は押さえておこう。

地面反力を全く意識していない人でも、ゴルファーは全員、地面からの外力を使って球を飛ばしているという現実がある。地に足がついているというだけで、外力を受けながらスイングしていることになるのだ。

なので、知らず知らずのうちに皆「反力打法」を使っていることを忘れてはならない。

 

この本は、科学に基づいた「反力打法」の指南書。

背表紙に「頼りになるのは筋肉より科学の力」と書いてあるとおり、ゴルフスイングへの科学的アプローチがコンセプトとなっている。

読後の感想

この本を読むのは2回目。

一回目は一年以上前に立ち読みした程度で、「ふーん、こんな感じね」という印象。

二回目となる今回は、「もう少し踏み込んで書いていてくれたらなあ」という別の印象を持った。

というのも、自分は地面反力の受け皿は股関節だと考えていて、左右どちらかの股関節にその力が働いてこそ、体幹の回転力が増大されると考えているのだが、そこについての言及がいまいちだったから。

力とは、大きさと方向を持った物理量なのだから、大きさだけでなく力の向きも重要。やみくもに地面を踏みしめても、それが回転力に変換されるとは限らない。

 

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また、「上下動はタブーではない」という項目があるが、その理由は、ヘッドに掛かる遠心力と拮抗させるという意味で上下動を使いましょうと見て取れる。それが、ヘッドスピードを上げることにつながると。

うーん、ここは遠心力との拮抗云々ではなく「コリオリ力」の増大ではないだろうか。

立漕ぎブランコで膝を屈伸させ、振り幅を増大させる力の実態が「コリオリ力」であり、これが上下動によって増幅されるためヘッドスピードが上がる、というのが現象の本質であると考えている。

流行りのGGスイングの飛びの秘訣も、実のところは、この上下動を積極的に使うことにあるのだろう。

<コリオリ力については、以下の記事を参照ください>

【スイング探究】地面反力を利用したジャンプ打法で飛距離もジャンプアップ!
インパクトで地面を蹴り上げ、あたかもジャンプしながら球を打っているかのように見えるジャンプ打法。一昔前までは、体の上下動を極力抑える打ち方が主流でしたが、今や飛距離が重視される時代。GGスイングなど、地面反力を有効に使う理論が台頭してきたこともあり、上下動に対するアレルギーもだいぶ緩和されてきたように感じています。ところでなぜ、ジャンプするとボールを遠くに飛ばすことができるのでしょうか?今回はその秘密を探っていくことにしました。

発見!役立ちポイント

吉田洋一郎氏のパートにあった「Xファクター」についての解説がわかりやすい。

「ねじることが目的ではない」という題目の項だであるが、自分が常々思っていたことが端的に書かれている。

  • Xファクターとして現れた捻転差は、それ自体がねじり戻ることで回転力となるわけではない
  • 上下の捻転差を作ることは目的ではない。運動連鎖のスムーズなスイングをすれば、自ずとXファクターも大きくなる

この項を読んで、自分が昔から抱えていた違和感を完全に払拭することができた。

近いうちに、自分なりのXファクターに対する考えを記事にすることにしようか。

<Xファクターについてまとめました。お時間あればどうぞ>

【スイング探究】大きな捻転差は飛距離を生むのか? ~ Xファクターを考える ~
「大きな捻転差が飛距離を生む」と一般的に言われていますが、本当でしょうか?私も「捻転差は大きいほうが良いだろう」と考えていた時期があったわけですが、最近は「捻転は必要だが、飛びには直結しない」と考えるようになりました。「カラダが捻じり戻る力を利用して飛ばすんだよ」・・・もっともな理屈のように聞こえますが、いざ意識してそれをやってみても、どうもしっくりこないのです。そもそも、捻転の役割って何なんでしょうね?
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最後に

いつも思うんだけど、なんでゴルフスイングの回転運動を複数軸に分解して考えるかな。

ゴルフスイングは3次元だから、そのまま考えたほうが直感的であることは間違いない。分解してしまうと反対にややこしくなる。

学者が分解したがるのはわかるけど、だからといって、それがプレイヤーの技術の向上につながっているとは思えない。

3次元CADで設計したものを、わざわざ2次元図面に落とし込んで、その2次元図面から金型用のデータを作るくらい、面倒でムダなことをやっってる感がある。

学者の分析手法は、プレイヤーにとって必ずしもプラスになるわけではない、ということ。

 

★★★GiS的一度は読んでおきたいゴルフ本認定作品★★★

100冊以上読んで見つけた、おすすめのゴルフ本、厳選15冊!
"多読!ゴルフ本" コーナーを開設してからというもの、ゴルフ本を読み漁る日々。そしてついに、100冊読破達成することができました。毎日忙しい日々をお過ごしの皆様におかれましては、時間の無駄となるような読書は極力控えたいとお考えになっているはず。やはり、全ての本が当たりであってほしいと願うのが普通の人間でしょう。ということで今回は、役に立って面白い、100冊以上読んで見つけたおすすめのゴルフ本全15冊をご紹介させていただくことにしました。