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謎の一般ゴルフ研究家(通称パンゴル)が、ゴルフメカニクス/メカニズムについて会話形式でお送りする、ゴルフエンターテイメントです。

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【GiS的多読】「ツイスト」が飛距離の壁を突き破る 右手のゴルフ2:片山 晃

多読!ゴルフ本
世に無数に存在するゴルフ解説本を読み、独自の感想・見解を述べるページ。正直言って、現在出回っているゴルフ本のほとんどが、かねてより言い伝えられてきたことの焼き直しだろう。だが、一行でも、一言でも良いから、役に立つ情報を見つけたい。発見と気付きのための多読である。

本の概要

本書のキーワードは、「ツイスト」と「右手」。

ツイストとは、一連の運動の中で、右回転と左回転など、互いに逆向きの運動が起こった状態と捉えられる。

ロリー・マキロイは、インパクトで腰が逆回転すると言われているが、まさにこれが「ツイスト」動作。

従来の「左サイドの壁」も、ツイストと言って良いのかもしれない。

 

そして、もう一つのキーワードである「右手」だが、こちらはある意味わかりやすい。

左手主導でクラブを振るのではなく、右手主導で振りましょうということ。

利き手(右利き、右打ちの場合)が有利であるという理屈だ。

 

総合すると、本書は「ツイスト」と「右手」の働きに着目した、手打ちスイング指南書である。

読後の感想

ツイストと右手は別物として理解しなければならない。

ツイストと右手主導はセットであるというバイアスがかかった状態で本書を読んでしまうと非常に危険である。

ツイストは、必ずしも右手とセットの代物ではない。左手ともセットになり得るのである。

 

そもそも、ツイストの役割ってなんだろう。

自分は、ゴルフスイングのような、いわゆるムチ動作において、末端側(ヘッド)に力やエネルギーを流すために必要なものだと考えている。ただし、能動的に起こすべきではないと考えているんだけど。

 

本書では、腰を止めて右手主導のスイングを推奨している。

しかし、日本のある研究者(理化学研究所)によれば、「能動的に左サイドの壁(ツイスト動作)を作ろうとすると、結局のところ、力は末端(ヘッド)には移行せず、地面に逃げてしまう」とのことだ。

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昨年(2019年5月)投稿した「インパクトで手元を止める意識は捨てなさい」の続編になります。インパクトで胴体や手元を止めると、蓄えた運動量が地面に戻ってしまいますよ。

つまり、ツイストとは、能動的に起こすものではなく、自然発生的に起こるべきもの。

そのためには、ツイストが自然発生するようなスイング技術の習得が最も重要な課題であり、自動車で急ブレーキを踏むように、半ば強制的に発生させるものではないということがわかる。

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続いて、右手の使い方について考えてみよう。

本書では、切り返しから速やかに右肘を伸ばすように使うことが推奨されており、それによって強力な遠心力が発生し飛びに繋がると説く。

しかし、実際には、切り返しから右肘を伸ばしてしまうと、慣性モーメントが大きくなってしまい、それ以上の加速が見込めなくなってしまうはず。

※ この右肘の伸展に関しては、カウンターバランスを取るという観点から間違いではない気がしてきました。よければこちらの記事も参照ください。

 

また、遠心力の解釈にも疑問が残った。

遠心力とは、向心力(回転中心に引っ張る力)と反対方向に働く力なわけで、クラブを加速させる向きには働かない。

ただし、クラブのタメができていれば、インパクトに向けてのリリースにより加速させることができる。

しかしながら、先述したように、そもそもが切り返しから右肘を伸ばしてしまっているのであれば、その時点でタメが崩れてしまっているため、遠心力の恩恵は受けることができないはずだ。

二重振り子がスイングの王道。

そのためには、腕とクラブの間にタメ(角度)が必要だし、左手を含めた体幹の左サイドを使って引っ張らなければ、理屈的にタメは維持できない。

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ただ、もちろんのこと、左手一本ではなく、右手も使ったほうが、ボールに大きな力を伝達できるのは間違いない。

しかし、それはインパクトのほんの直前からフォローにかけて、とするべきだろう。

ちょっと乱暴な言い方だけど、腰(股関節)は、(ベタ足で)回せるところまで回せば勝手に止まるから、それを見越して右手を使って最後に押し込んでいくように使うのがベストではないかと、自分は考えている。

これによって、インパクトで自然とツイストが完成すると思うのだけど、どうだろうか?

発見!役立ちポイント

自分は、切り返しから右腕や右手を積極的に使うことについては反対なんだけど、ツイスト的動作については肯定的。

ただし、能動的に起こすツイストではなく、自然発生的に起こるツイストに限ってのことだけど。

今後は、ツイストも意識の中においてスイングしてみることにしよう。

最後に

片山さんと雑巾王子って、言ってることがほとんど一緒だと思うんだけど、何かつながりがあるのかな?

いつか、雑巾王子の本も読んで、再考することにしてみよう。

尚、本書は、手打ちスライス矯正本の一種だと自分は考えている。