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謎の一般ゴルフ研究家(通称パンゴル)が、ゴルフメカニクス/メカニズムについて会話形式でお送りする、ゴルフエンターテイメントです。

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【GiS的多読】ゴルフiQが高まる秘策 “メンタルスコア”CARD:児玉 光雄

多読!ゴルフ本
世に無数に存在するゴルフ解説本を読み、独自の感想・見解を述べるページ。正直言って、現在出回っているゴルフ本のほとんどが、かねてより言い伝えられてきたことの焼き直しだろう。だが、一行でも、一言でも良いから、役に立つ情報を見つけたい。発見と気付きのための多読である。

本の概要

筆者は「メンタルスコアカード」なるものの使用を推奨しており、それを活用することで、スコアは5つくらい縮まるよ、と言っている。

 

「メンタルスコアカード」とは「チェックシート」みたいなもの。

ラウンド中、自分の振る舞いや精神状態、そしてプレイの結果をそのシートに書き込んでいくことが推奨されている。

メンタルスコアカードは3つのカテゴリに分けられており、

  • タフネススコア
  • プレショット・ルーティンスコア
  • マインドスコア

からなる。(各項の詳細は省きます)

そして、何ラウンドかこなしたら、これらを分析しよう。そうすると、スコアアップにつながるよ、というわけ。

その他、プレー中の心構え(先に述べたコースマネジメントの考え方など)も紹介されている。

読後の所感

ある程度成熟した技術を持ったゴルファーには役立つかもしれない本。

「かもしれない」と書いたのは、あくまでその可能性があるということだから、本に書いてある内容をまるまる実践したからと言って、そのとおりになるとは限らないということだ。

 

本書ではメンタルスコアカードなるものが推奨されており、それを活用すればスコアは5つ縮まるらしい

確かに5つ縮まることもあるだろう。

しかし、それが筆者推奨のメンタルスコアカードによるものなのかどうかは怪しい限り。

本書には、コースマネジメントやプレショットルーティーン等についての考え方が述べてあり、どちらかと言えば、スコアが5つ縮まるのは、これらに対する思考と心構えが影響しているように思える。

メンタルスコアカードによるものとは言い切れないだろう。

 

さらに、気になるのが、やはり決めつけが多い点。こういう本の特徴だね。

例えば、あなたの会心のショットが運悪くディボットに入ってしまったとき。

「ディボットで打てるなんてなかなかないチャンスだ。日頃の腕を試す絶好のチャンス!」と考えれば、この難しいショットが成功する確率は明らかに高まります。

と断定されているが、統計でも取ったのか?

 

続いて、「ドライバーショットの2倍以上パターの練習に時間を割くべきだと考えています」とある。

こちらの文言は断定的ではないが、思いつきのレベルであると言って良いだろう。

なぜなら、「ゴルフデータ革命」に、ショットのほうがパットより重要というデータが示されているから。

「ゴルフデータ革命 (SG指標)」スコアアップしたいなら、パットよりショットを磨け!
本書より抜粋。プロの多くはロングゲームが最も重要だと考えている。ロリー・マキロイは「よくショートゲームが得意じゃないと試合に優勝できないと言われるけど、全然違う」とコメントしている。ジャック・ニクラウスもその考えを支持して「わたしもロリーと同じ意見だ。1ラウンドで15回パーオン、ロングホールで2回2オンして、10フィート以内のパットをすべて決めればいいのだから、ショートゲームの練習などわたしはしない。チップショットなどどうでもいい」と話した。

 

最後に、気になったのがこちら。

「もしもあなたがキャリア3年以上のゴルファーなら、スイングを変えることはほとんど不可能と考えてよいでしょう。」

・・・だって。

スイングが脳の長期記憶に刻まれてるからだとか、もっともそうなことを書いて説明しているが、自身の論への誘導が強引過ぎるように思えるんだけど。

自分には「練習なんかしないで俺の本を読め」と言っているようにしか感じられない。

 

まあ、読んでみてもいいけど、全てを真に受ける必要はないということだ。

そして、この本が科学的であるかどうかも怪しいと個人的には考えておる。

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発見!役立ちポイント

新しい発見ではないが、コースマネジメントとプレショットルーティンの大切さは承知しているため、再確認という意味で役に立った。今後も肝に銘じることにしよう。

ただし、本書のコースマネジメントは危機回避的な要素が強いため、攻めには弱い。

やっぱり、攻めに転じるにはスイングレベルの向上が不可欠だ。

「3年以上のキャリアを持っている人は、スイングを変えることは不可能」なんて言葉、寂しすぎるぜ!

最後に

著者プロフィールを眺めていたらピンときた。前鹿屋体育大学教授とある。

あー、児玉先生の本過去に読んだことあるわ。タイトルは忘れたけど、スポーツ科学に関する本であったことは間違いない。(内容は全く覚えていない)

その本には心理学的なことは述べられてなかったと思うけど、Wikipediaで調べるとスポーツ心理学者とある。

こちらが専門なのか・・・なるほど。どうりで誘導がうまいわけだ。