新コーナー「ゴルフメカ談議」オープン!

謎の一般ゴルフ研究家(通称パンゴル)が、ゴルフメカニクス/メカニズムについて会話形式でお送りする、ゴルフエンターテイメントです。

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【2019版】プロの試合から、ややこしいゴルフルールを学んでみる

ゴルフなんでも

2019ゴルフルールにはもう慣れたよね?

膝の高さからのドロップ、旗竿立てたままのパットOKなど、皆さん2019年のルール変更にもなれてきた事と思います。

特に、旗竿を立てたままのパッティングは楽で良いですよね。私は最近、ほとんどピンを抜く事がなくなりました。これだけは次のルール変更で元に戻らないことを願うばかりです。

 

さて、私にとっては今回の大幅改定がルールを勉強しなおす良いきっかけとなりました。ルール本も10年ぶりくらいに購入(合計3冊)し、(面白くはないですが)正しいルールの理解に努めているところでございます。

 

細かいところはいまだよく理解できていませんが、知識が増えてくるとプロ選手の所作や対応が気になってくるもの。

そこで今回は、Abema TVツアー(男子下部ツアー)で見かけたプロ選手のルールへの対応をベースに、私たちが度々遭遇する「こんなときどうするの?」を考えてみたいと思います。

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Abema TV ツアーからルールを学ぶ

レギュラーツアーの放送ではカメラ台数が多く、ルール対応中は映像が他のプレーにさくっと切り替わるため、プロの細かな動きを見ることはほとんどできませんが、Abema TVツアーはカメラ台数(予算)の問題でしょうか、映像が切り替わる事も少なく、選手のルール対応の動きまでじっくりと見せてくれることが多いです。

また、競技委員とのやりとりも音声で拾われますので、いま何が問題なのかはっきりわかります。

カート道路やスプリンクラーの穴に球が止まったときは

これはよくありますね。

ニアレストポイントを決めて、そこからパターを除いた一番長いクラブを用いて救済エリアを設定し、そのエリアの中に膝の高さからドロップする。

 

これが対処法なわけですが、実際にAbema TVツアーでカート道路に球が止まったときのプロの会話を見てみましょう。

 

Aプロ(当事者):「アイアンでエリア決めてもいいんだよね?」

Bプロ:「ドライバーが良いと思うよ。そっちの方が救済エリアが広くもなるし」

Aプロは結局、ドライバーで救済エリアを設定した

 

この対処法に全く問題ありません。

 

では、アイアンで救済エリアを決定していたとしたら、どうなるのでしょうか?

実は、こちらも問題ありません。ドライバーで計測したときのエリア内に球をドロップできていればいい話ですので、わざわざカートにドライバーを取りに戻る必要はありません。

何が何でもドライバーで計る必要はなく、ドライバーの長さで救済エリアを設定すればいいのです。

つまり、メジャーを持ち歩いている人はメジャーで計測してもいいですし、ドライバーの長さに設定した紐などを持ち歩いていれば、それで救済エリアを設定すればいい話なのです。

 

さらにJGAの見解は以下の通りです。

(JGA Facebook ページより)

マークすらしなくても良い、目測で良いんですよ!ご存知でしたか?

 

そこで、Abema TVツアーを見ていて、マークもせずにスプリンクラーからの救済を受けていたプロを思い出しました。

それを見ていた私は「ムムッ!」と思ったのですが、、、君も問題なし!

疑ってごめんね。

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球が動いたかな?!と思ったときは

優勝争いをしている選手が、15ヤードくらいのアプローチをなかなか打たない。

何があったのかなと見ていたら「球が動いたような気がした」とのことで、競技委員を呼んでいました。

 

Cプロ:「素振りしてボールを見たら動いたような気がしたんです!」

競技委員:「それって、動いた気がしただけで、動かしたわけじゃないんだよね?」

Cプロ:「はい」

競技委員:「動いたの見てた?」

Cプロ:「いいえ」

競技委員:「それじゃ、そのまま打って!(罰はないよ)」

 

この問題の核心は「動いたのか、動かしたのか」です。

自分が動かしたのであれば1罰打を受けますが、自然の力で動いたのであればボールが止まった新しい場所からプレーします。

規則9.2a 球が動いたかどうかの決定

止まっているプレーヤーの球が動いたことが「分かっている、または事実上確実」な場合にだけ動いたものとみなされる。

球が動いたかもしれないが、それが「分かっている、または事実上確実」ではない場合、その球は動いていないものとして扱われ、その球をあるがままにプレーしなければならない。

 

ちなみに、ボールの後ろにソールして球が一瞬動いても元の位置に戻れば、それは「ボールが揺れた」だけのことであり罰はありません。

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[応用編] 排水口に足が掛かるときは

基本的にはカート道路にボールが止まったときと同じ対処方法になるかと思いますが、少し気になる点がありましたので別トピックで応用編としました。

Abema TVツアーで私が見たときの状況は以下の通りです。

 

優勝争いをしているD選手のPar 5 第一打、ドライバーで放たれた打球はフェアウェイ左サイドギリギリのところに止まりました。

ただ、フェアウェイですがライが悪い。

フェアウェイすぐ左横のラフに排水口があり、そこに通じる(フェアウェイを横断する)埋設排水管に沿ってフェアウェイが窪んでいるのです。

ボールは埋設排水管に向かって急激に落ち込んでいる斜面上(グリーンに向かって局所的な下り斜面上)に止まっており、ぱっと見でフェアウェイウッドでの第二打は難しいかな、という印象でした。

 

この時点でD選手は2位と1打差のトップ。最終日、最終組17番ホールでの出来事でしたので、「不運だな」と思ってみていたのですが、もし排水口にスタンスが掛かれば救済を受けることができるため、そこに注目していました。

 

ボールの場所に到着したD選手。クラブを持たずに(ウッドを持ったときのボールとの距離感で)アドレスを取ってみたところ、おそらく排水口に足は掛からなかったと思います。

解説者も「救済受けれないね」というコメントでした。

 

そこでD選手はアイアンを取り出し、スタンスを取ります。

私も「このライからであれば安全にアイアンだろうな」と思ってみていたのですが、、、すると今度は左爪先が排水口に掛かるようです。そのことを競技委員に告げていました。

 

これにより救済を受けることができるようになったわけですが、私が「ムムッ!」と思ったのはそこからです。

 

救済を受けドロップしたボールは無事平坦な場所に止まりました。めでたしめでたしなわけですが、D選手はそのままの勢いで流れるようにフェアウェイウッドに持ち替え、第二打をパキーンと打ったのでした。

 

なぜ私が「ムムッ!」と思ったのか。

  1. フェアウェイウッドでアドレスを取れば、そもそも排水口に足は掛からないように思えた。
  2. 救済を受けることができるようになったのは、アイアンに持ち替えたから。
  3. 救済ドロップをしたことで有利なライから打てるようになり、D選手は最終的にフェアウェイウッドでショットした。
  4. 最初からフェアウェイウッドで打ちたかったのであろう。それならば、救済を受けなくても元のライから打つこと自体はできたはず。

 

競技委員の方が横にいた状態でしたからルール的に問題はないと思われます。

私はネット中継で見ていただけですので、実際の現場の状況はわかりませんし、推測で話をするのよくないと思いますが、少しだけ、ほんの少しだけ「せこいな」と思ったのは事実です。

なぜなら、「コースはあるがままにプレーし、球はあるがままにプレーする」のがゴルフの原則ですから。

 

ゴルフ規則16.1aの(3)にこうあります。

(3)球をプレーすることが明らかに不合理な場合、救済はない。次の場合、規則16.1に基づく救済はない:

  • その異常なコース状態以外の理由で球をあるがままにプレーすることが明らかに不合理な場合(例えば、プレーヤーが一時的な水の中や動かせない障害物の上に立っているが、球がブッシュの中にあるためにそのプレーヤーがストロークを行うことが出来ない場合)。または、
  • プレーヤーがその状況下では明らかに不合理なクラブ、スタンスやスイングの種類、プレーの方向を選択することによってのみ、その障害が生じる場合。

 

D選手は、例えばパターを持ってアドレスしたわけではありませんし、見ていた私もアイアンで打つのが安全で最良の策だと思っていたくらいですから、ここにアイアンを持つことで救済を受けられるようになったことに対しての「不合理性」はありません。

また、救済を受けて、そこからプレーヤーがどのクラブを使うかなんてことは完全にプレーヤーの自由。アイアンからフェアウェイウッドに持ち替えた事に対して特に文句を言われる筋合いはないでしょう。

しかしながら、「フェアウェイウッドで打ちたかったのなら、端からフェアウェイウッドでアドレスすれば救済受けずに打てたんじゃないの?」と、私なんかは思ってしまうから「ムムッ!」となったわけです。

 

このお話、ルール的には問題ないと思われますのでこの辺にしておきます。

ただ、ゴルフの原則に照らし合わせれば、救済を受けずに何とか工夫して打つというのもありだったんじゃないかと。

「コースと球はあるがままにプレー」が原則であり、救済は “受けることができる” が前提ですから。

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まとめ

ゴルフルールはややこしい、これは間違いないと思います。

しかし、最後の例のように、私が自ら「ややこしいものを、もっとややこしくしているだけ」かもしれません。

ですので、今後はもっと脳みそをリラックスさせて、ゆっくり、焦らず、理解を深めていこうと考えています。

一気にあれこれ考えて理解しようとすると正直疲れますので。

 

ところで皆さんはJGA発行のゴルフ規則お持ちですか?

今回の記事を書く上で、改めて2019版ゴルフ規則に目を通したのですが、こちらは別の意味でややこしい。読んでもよく理解できません。翻訳ソフトで日本語化しているのかなと疑ってしまうレベルです。

 

そこで私がおすすめするのが、ゴルフダイジェスト社の「ゴルフルール早わかり集」。Q&A形式で非常にわかりやすくまとめられています。

まだルール本をお持ちでない方には、こちらの本がおすすめです。JGAのゴルフ規則で勉強をはじめても、挫折する可能性の方が高いと思われますので。