新コーナー「ゴルフメカ談議」オープン!

謎の一般ゴルフ研究家(通称パンゴル)が、ゴルフメカニクス/メカニズムについて会話形式でお送りする、ゴルフエンターテイメントです。

ゴルフメカ談議へGO!

【2019 RBC Canadian Open マキロイ優勝記念】SG指標でみる、マキロイのここが凄い!

ゴルフなんでも

マキロイはロングゲームを重視してるんだってよ!

ロリーー・マキロイがRBC Canadian Openで2018-2019シーズン2勝目を挙げました。おめでとう!

マキロイは現在、PGA Tourのマネーランク1位、FedExCup シーズンポイントランクは2位につけています。

今シーズンはTop10入りも既に10回達成。この勢いのまま全米オープン、そして全英オープンと優勝する姿を見てみたいものです。(リッキーもがんばれ!)

 

そこで「マキロイの強さの秘密は何?」と考えたとき、真っ先に思い浮かんだのが「ゴルフデータ革命(マーク・ブローディー著)」に書かれている以下の文言です。

ロリー・マキロイは「よくショートゲームが得意じゃないと試合に優勝できないと言われるけど、全然違う」とコメントしている。ジャック・ニクラウスもその考えを支持して「わたしもロリーと同じ意見だ。1ラウンドで15回パーオン、ロングホールで2回2オンして、10フィート以内のパットをすべて決めればいいのだから、ショートゲームの練習などわたしはしない。チップショットなどどうでもいい」と話した。

本記事では、これが本当なのか!!SG指標を用いて検証していきたいと思います。

 

ところで皆さん、米国PGA TourのサイトにSG指標(SG: Strokes Gainedの略)というものが載っているのをご存知ですか?

SG指標とは、「ゴルフデータ革命」の著者であるマーク・ブローディー氏が発案した指標なのですが、あるショット(ティーショットからパットまで)において、「どれだけの打数を稼いだか」を数値化したものになります。

平たく言えば、あるショットにおける”出場選手のストローク平均値とその選手が要したストローク数の差” が、そのプレーにおけるSG値となります。

それでは、パッティングを例にSG値を考えてみることにしましょう。

グリーン上で10フィートのパットが残った選手たちの平均ストローク数が1.8だったとします。(SG指標はパッティングの残り距離も考慮します)

これをもし1打で決めれば、1.8 – 1.0 = 0.8 となりますから、その選手はそのパットで0.8打稼いだ事になります。

逆に2打掛かってホールアウトすれば -0.2、つまり0.2打損したということになりますから、つまり、SG値が正で数値が大きいほどそのプレーヤーはそのプレーで打数を稼ぐことができた、負の値のときは損をした、となるわけです。

スポンサーリンク

マキロイは本当にロングゲームで稼いでいた!

百聞は一見にしかず、まずは米国PGA Tourのサイトから拝借した以下の画像をご確認ください。

※ これからご紹介するランキングは RBC Canadian Open, 2019 終了時点のものです。

 

<SG: TEE-TO-GREEN(ティーショットからグリーンオンまでに稼いだ打数)>

Top 10までの選手で比較していますが、その中でもマキロイはSG:TEE-TO-GREEN(AVERAGE)でダントツです。

一人だけ2.0台の”2.381″をたたき出しており、2位のPatrick Cantlayとの差はなんと”0.523″です。

2位以下の選手で最も大きな差が付いているのが、5位のJustin Thomasと6位のPaul Casey。その差が”0.209″であることを考えれば別次元。

 

次に、SG:OTT(OFF THE TEE)に注目してください。これはティーショットで稼いだ打数を意味しますが、ここでもダントツ。一人だけ1.0台をマークしています。

 

続いて、SG:APR(APROACH)。ここで言うアプローチとは、Par 4であれば2打目、Par 5であれば3打目のいわゆるパーオンでグリーンを狙うショットを意味します。

こちらも当然のようにトップの成績。松山英樹も健闘していますがマキロイを上回る事は出来ていません。

ちなみに、Fleetwoodは2打目、3打目のグリーンを狙うショットがTop 10の中ではダントツに悪い。もしFleetwoodとお友達の方がいらっしゃいましたら、そっと教えてあげてください。

 

最後に、SG:ARG(APROACH THE GREEN)、これが何とも興味深い。これこそがグリーン周りからのアプローチを意味しているのですが、何とTop 10の中で下から2番目の成績です。

冒頭のマキロイのコメントにあるよう、本当にショートゲームは得意じゃないのかも。

スポンサーリンク

 

<SG: PUTTING(パッティングで稼いだ打数)>

こちらはパッティングで稼いだ打数ですが、ランキングからマキロイを探すのに少々苦労しました。

何と40位です。1位のJustin Hardingは”1.216″で、マキロイとの差は”0.86″でした。

ここまでくれば、マキロイはロングゲーム重視であり、ショートゲーム(パッティング含む)は本当に重視していない、と言い切って良いのではないでしょうか。

 

ただし、ここで勘違いしてはいけないのが、マキロイのSG値は全て正の値であるということです。つまり、全てのショットにおいて平均以上の実力を持っていることを忘れてはなりません。

私の中では、松山英樹はパッティングがうまいプレーヤー、だったのですが、SG:PUTTINGで見れば “-.127″。マイナスの値ですから、PGA Tourの平均よりも下になります。

SG:TEE-TO-GREENで見れば、松山は現在3位ですから、まさしくショットメーカー。あとはパッティングの調子が上がってくれば、メジャータイトルも夢ではないでしょう。

 

マキロイのSG値は全てプラスです。このことから、「マキロイは全てのプレーが上手い人であり、ロングゲームの方がショートゲームよりも得意な超一流プレーヤーである」、と結論付けるべきですね。

参考サイト

Golf Stat and Records | PGA TOUR
Official golf statistics for the PGA TOUR.

参考書籍

関連記事

「ゴルフデータ革命 (SG指標)」スコアアップしたいなら、パットよりショットを磨け!
本書より抜粋。プロの多くはロングゲームが最も重要だと考えている。ロリー・マキロイは「よくショートゲームが得意じゃないと試合に優勝できないと言われるけど、全然違う」とコメントしている。ジャック・ニクラウスもその考えを支持して「わたしもロリーと同じ意見だ。1ラウンドで15回パーオン、ロングホールで2回2オンして、10フィート以内のパットをすべて決めればいいのだから、ショートゲームの練習などわたしはしない。チップショットなどどうでもいい」と話した。
【2019 3M Open マシュー・ウルフ優勝記念】SG指標でみる、マシュー・ウルフのここが凄い!
知っている人は知っているPGA Tourメンバー、それが Matthew Wolff (マシュー・ウルフ)。彼は、3M Openでツアー3戦目ですから、出来立てほやほやの本物のルーキーです。そんな彼ですが、なんと!3戦目にして3M Open初優勝を成し遂げたのでした。これは凄い!おめでとう!